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【自費診療】しみの治療〜顔全体(レーザーフェイシャル)1回6,000円等
しみの最大の原因は紫外線。他に加齢やストレス、睡眠不足、ホルモンバランスなど
しみの種類
A. 老人性色素斑(日光性色素斑)
しみの相談に来られる患者さんの中で最も多いのが老人性色素斑(日光性色素斑)です。加齢や紫外線の影響を受けて出来る茶色い色素班で、顔や手の甲、前腕などの日光によくあたって日焼けしやすい部分によくできます。経過とともに濃くなったり、隆起してくる場合もあります。形は様々で不定形。大きさは米粒大から数cm。30歳代以降に多くみられます。
B. 雀卵斑(そばかす)
左右対称に両頬や鼻の上などに散在する茶色の小さなしみで、遺伝的素因に影響して発生することが多く、日焼けや妊娠によって症状が悪化します。また、治療しても再発しやすい特徴があります。1つずつのしみは1〜5mm大で、ほぼ均等に並んでいるのが特徴です。女性に多く、思春期に目立つようになります。若年で発症したそばかすは浅い層(表皮性)にしみがあり、年齢を重ねてから発生した遅発性のそばかすは深い層(真皮性)にしみがあることが多い。
C. 肝斑(かんぱん)
左右対称に発生する薄茶色のしみで、女性ホルモンや(タオルで顔を擦って拭くなどの)日常的な習慣による皮膚の過度な摩擦、ストレスや(化粧品など)肌に直接つけるものの皮膚への刺激などが原因と言われていますが、解明はされていません。30以降の女性で発生することが多く、頬骨の上や額、鼻下、顎に左右対称にに発生するのが特徴です。
F. ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
ADMは太田母斑の類縁疾患で、大人になってから出現するあざとされています。大きさはそばかすよりもやや大きい程度で、左右対称性に灰色から青みがかった褐色の斑点として散在し、頬や額の両側、まぶたや鼻翼部に現れます。思春期から中年の女性に比較的多くみられ、遺伝的素因に影響していると考えられていますが、はっきりした発症理由は不明です。
D. 脂漏性角化症(老人性いぼ)
老人性疣贅とも言われ、年寄りイボとも言われます。隆起した茶色いしみで、顔面など日光の当たるところに多発します。男女の性差はなく、中年以降、ほとんどの方に出現します。額やこめかみに多くみられることが多く、悪性化することはありませんが、かゆみなどの原因となる事があります。脂漏性角化症は整容目的でなければ、基本的には保険診療でとることが可能です。
E. 炎症後色素沈着
通常肌は何らかの炎症が起こった場合、その部分は赤くなり、後に色素沈着(茶色)となります。代表的な例がニキビの跡で、顔全体にたくさんのシミが出現します。他にもレーザーでシミ(茶色)を治療後にも色素沈着は出現しますし、アトピー性皮膚炎や傷跡などの炎症後にも必ず色素沈着は現れます。色素沈着の経過は比較的長いですが、半年程度で消失、もしくはかなり薄くなりますので放置しても問題がないことが多いですが、早く改善したいという方には外用やイオン導入などで早めることは可能ですのでご相談ください。
しみの治療
① 治療方針
しみの種類に合わせて様々な治療法を組み合わせ、しみの治療をしていきます。組み合わせと言っても、レーザー治療などの比較的積極的な治療の場合、しみの症状にとって併用が必要と判断して内服薬や外用薬を出したり、色素沈着性のしみに対してイオン導入を併用するなどです。当院の治療方針は老人性色素斑の治療には、(1)ピコレーザー、もしくは(2)Qスイッチヤグレーザー、(3)Qスイッチルビーレーザー治療とその後の外用薬、内服薬による色素沈着の予防を基本としています。ピコレーザー・Qスイッチレーザーによる治療はかさぶたになったり(痂皮化)、かさぶたが取れた後に赤みや色素沈着が出るなどのダウンタイムがあります。これらのダウンタイムを許容できない場合は、IPL(フォト)治療やレーザーフェイシャル(LF)を行うと良いでしょう。
② ダウンタイムについて
しみに対するレーザー治療は通院回数と反比例して赤みや色素沈着(色素沈着もしみの種類に入ります)などのダウンタイムが出現します。通院回数が少なく1回の治療効果が高いものほど赤みや色素沈着などのダウンタイムが長い場合が多いので注意が必要です。
しみは『1治療・1回・1日』で翌日に無くなることはなかなかなく、『しみを消しゴムで消したように消したい』を実現するのは困難です。『外用薬を塗るのは面倒』、『テープを貼りたくない』と思う方で、かつ『何が何でも1回の通院でしみを取りたい』という方はそもそもレーザーなどの”積極的なしみ治療”には向いていないと思われますので、まずは内服薬と外用薬での経過観察をお勧めしております。
③ 種類
A. レーザー治療
(1)ピコレーザー・ピコウェイ
(2)Qスイッチヤグレーザー
(3)Qスイッチルビーレーザ
B. フェイシャル治療
(4)IPL治療
(5)ロングパルスアレキサンドライトレーザー(LF・フェイシャル治療)
C. 蒸散・剥削治療
(6)炭酸ガスレーザー
(7)高周波ループメス
D. スキンケア治療
(8)イオン導入
(9)外用
(10)内服薬
(11)(肌修行)化粧品
A. レーザー治療
当院では、しみのレーザー治療にピコレーザー(532 nm 、730nm、1064 nm)、Q-スイッチヤグレーザー(532 nm 、1064 nm)、Q-スイッチルビー レーザー(694 nm)を使って日光性黒子を含む皮膚色素性病変の治療に用いております。ピコレーザーとQスイッチルビー(ヤグ)レーザーは共にレーザー光がメラニン色素に吸収された際に発生する熱エネルギーによるメラニン色素の蒸散と、レーザーの光音響効果によって色素を微細に粉砕することでマクロファージによるメラニン色素の貪食を促します。
【しみ以外の適応】
- ・あざの治療(扁平母斑、太田母斑、蒙古斑、外傷性刺青は保険適応です。)
- ・アートメイク、刺青の除去
A-1 スポット照射・部分照射治療 《 老人性色素斑の治療 》
(1)ピコレーザー
ナノ(Qスイッチレーザー)よりも短い、ピコ秒単位のパルス幅でレーザーを照射するため、弱い出力でも皮膚の奥深くまでしっかりレーザーを届けることが可能となり、周囲組織へのダメージが小さく痛みや色素沈着が少ない。光音響効果により色素をナノ(Qレーザー)よりも微細に破壊するため、カサブタになりにくく、テープ貼布は不要の場合が多いです。ただし、当院ではQスイッチレーザー治療と同様にテーピングをお勧めしております。またピコレーザー治療では色素沈着が少ないとはいえ、内服薬や外用薬の併用が基本と考えています。
(2)Qスイッチヤグレーザー・(3)Qスイッチルビーレーザー
Q-スイッチレーザーは、メラニンに吸収されるレーザーをナノ秒単位のパルス幅でレーザーを照射するため、弱い出力でも皮膚の奥深くまでしっかりレーザーを届けることが可能となり、他の皮膚構造へのダメージを軽減します。ピコレーザーよりも周囲組織へのダメージが大きいとはいえ、両レーザーはピコレーザーにはない長年の実績に基づくデータがありますので、十分な治療効果を期待できます。ピコレーザーと同様にテーピング貼布、内服薬と外用薬の併用が基本と考えています。
***ダウンタイムについて***
- Qスイッチレーザーは50%前後の確率でレーザー治療後に炎症後色素沈着が生じます。そのため、レーザー治療後に外用薬(ハイドロキノン)、内服薬(トラネキサム酸+シナール)による併用治療が必要となります。
- ピコレーザー治療でも色素沈着がゼロではありませんので同様の併用治療は基本必要です。
***レーザー照射後の注意事項***
- 照射後1〜2週間はテーピングをしてと外用剤(抗炎症剤)を使用していただきます。
- 照射後翌日までは患部を濡らさないようしてください。
- 照射後にできたかさぶたは無理にはがないようにしてください。
- 照射後色素沈着は必ず起こります。しみが再発したと不安になると思いますが、通常2~3カ月程度で自然に薄くなって消えていきます。
- 1回で取れない場合もあります。その場合は2回目の照射が必要です。
A-2 レーザートーニング照射《 肝斑の治療 》
肝斑は老人性色素斑の治療に用いる様な出力でレーザー治療すると増悪しますのでこれまではレーザー治療は禁忌とされてきましたが、レーザーを低出力に設定して肝斑を中心に顔全体に数千発レーザーを照射するすることで、皮膚自体にはなるべく刺激を与えすに、色素だけをレーザーで治療していく方法です。これを数回繰り返すことで徐々に肝斑を薄くしていき改善させるます。レーザートーニングはピコレーザーとQスイッチヤグレーザーで対応が可能な治療法です。
***しみとしみが重なっている場合***
老人性色素斑と肝斑が重なっている場合は多く、老人性色素斑の治療に準じてスポット照射で通常の出力でレーザーを照射した場合、老人性色素斑はなくなっても肝斑は悪化する一進一退の状態になります。老人性色素斑の治療を希望された患者さんであっても、そこに肝斑の存在を疑った場合、まずはトーニング治療をしてからスポット照射につなげていく手順を提案する場合があります。
B. フェイシャル治療
フェイシャル治療は顔全体のしみ(肝斑を除く)を治療して美肌になりたい方や、色の不均一感(赤ら顔など)を改善したい方、小さい老人性色素斑が多発している方、そばかすで困っている方などで、ダウンタイムがNG、テーピングNGといった日常の生活が制限される様な併用治療もNGな方には最適な方法かもしれません。これらの治療は一回ごとの治療効果はマイルドですが、肌のハリ感や化粧ノリの良さを実感し、
(4)IPL光治療
フォトフェイシャルM22(ルミナス社製IPL)・eライト3倍照射(キャンデラシネロン社製IPL)
特殊な光によってしみや赤みなどを改善し、肌の線維芽細胞も刺激して肌全体を若返らせる治療をIPL(intense pulsed light)治療と言い、光治療、フォト治療、フォトフェイシャルなどと呼ばれています。クリニックで行うIPL治療は歴史が古く、今でも非常に人気のある治療で、その人気にあやかって多くのエステさんが『フォトフェイシャル』という名前で施術をする様になったほどです。エステで受けたフォトフェイシャル(名前だけ同じ)で効果がなかったと思い込んでいる方も多くおると思いますが、フォトフェイシャルという言葉はルミナス社製のIPL治療器を用いた施術にのみ許された名前です。また、キャンデラシネロン社製のeライトはオーロラという施術名が全国的に有名になった光治療機でIPLと同時に高周波を肌に流して皮膚の引き締めを同時に行います。
***フォトフェイシャル:M22・出力3倍照射:eライト***
M22は薬事承認機でメラニンの黒や血管(ヘモグロビン)の赤に特化した治療が可能なほか、皮膚線維芽細胞に熱を入れて肌にハリを出すなど、レーザー治療と同等の治療が可能で、冷却性能も高く、高出力の照射が可能なため高い治療効果を期待できるIPL治療器です。顔全体に素早く照射する事ができ、ダウンタイムのほとんどなく安全に治療を行う事ができます。
キャンデラシネロン社製IPLは出力を3倍に上げて照射することが可能です。効果を実感しやすい照射方法で治療をしております。なお、こちらは数々のメディアから取材を受けてきた治療ですので、気ににある方は一度ご相談ください。
(5)レーザーフェイシャル(LF):ロングパルスアレキサンドライトレーザー
しみやそばかすなどの色素性病変に対して薬事承認を取得している効果と安全性が確認されているレーザー治療です。レーザーの出力をあえて低くしてレーザー照射後の色素沈着を予防しながら顔全体に照射し、しみを治療していきます。レーザーフェイシャル治療は秋田と沼津で治療が可能です。顔全体のしみ治療が1回6,000円で治療してますので、顔のスキンケアとして月に一度照射していくことをお勧めいたします。